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生協PCってどうなの?!大学生活の相棒・パソコンの選び方

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皆さん知ってましたか? 弊学は情報理工学域だけの単科大学だったって. つまりI類だろうがII類だろうがIII類だろうが「情報系の学生」なんですヨ!

ということは…PCがないと人権がないも同然ですね(言い過ぎ)(でも実際そう)

そこでどんなPCがあれば大学1年生には十分なのか,そして生協PCはどうなのかも含めてご紹介します.

PCを何に使うか

弊学に限らず,大学ではPCと触れる機会が非常に多いです. 午後スタバに行くとMacbookを開いてどや顔で作業している大学生を見たこともあるのではないでしょうか? え,地元にはスタバがない?鳥取ですらあるのに(苦笑)ど,どんまい…

弊学では以下の用途にPCを使います.

  • レポート作成・提出
  • 資料閲覧・検索
  • 授業動画閲覧
  • リアルタイム授業受講
  • プログラミングの実習

また弊学は特に娯楽や趣味でPCを使う学生も多いですネ. ゲームしたり,動画編集を行ったり,私は最近仮想通貨のマイニングも始めました. スマホや一般的なタブレットと比べてPCは画面が大きいので,YouTubeNetflixを閲覧するのにも便利ですネ.

いくらくらいPCにかけるの?

これはかなり人によります. 平均して10万円 ~ 15万円くらいのノートPCを使っている人が多い印象ですネ. やはりノートPCをメインで使うとなるとそれなりのスペックが期待されるみたいです.

一方でノートPCとは別にメインPCを持っている人はノートPCは安く済ませる傾向もありそうです. 私も3年前から使っているノートPCを大学に持っていっています. 発売当時の値段も10万円切るくらいだったので周りの平均からすると安い部類に入りますネ.

コスパの話

じゃあ15万円のPCを買えばいいかというとそう単純な話でもないです. なぜならPCの用途やメーカーによって同じくらいの性能でも値段が異なるからです.

例えばLenovoというメーカーの場合. ビジネスマン向けのしっかりしたモデル「ThinkPad」と学生や家庭向けの「IdeaPad」がラインナップされていますが,値段傾向としてThinkPadの方が高いです.

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性能的にはだいたい同じですが,ThinkPadの方はカーボン製だったりするのでかなり高いです

ビジネスマンのようにあちこち飛び回ってPCを使うわけでもないので,お高いモデルには正直オーバーキル気味の機能がついています. 使いもしない機能に何万円も払うのははっきり言って無駄です.

また国産メーカーのPCも価格が高いです. 例えばPanasonic富士通,シャープあたりですね. 一昔前だと「海外メーカーのPCはサポートが受けづらい」とか「保証が短いから修理代が高い」みたいな問題がありましたが,イマドキ海外大手は日本に拠点を構えているので「国産だから・舶来だから」みたいな違いはあまりなくなってきました. また国内メーカーは企業や役所相手の取引が多く,必然的にラインナップもビジネス向けモデル中心になる = 全体的に割高になるという特徴があります.

つまり高い = イイとか,国産 = イイとか,そういうわけでもないんですよネ.

ちょっと難しい,PCのスペックの話

じゃあ何を基準にPCを選べばいいかというと,PCのスペックです. 主に着目するのは「CPU(プロセッサ)」「RAM(メモリ)」「容量(ストレージ)」「サイズ・重量」です. いわゆる「サクサク動くPC」とか「モッサリしたPC」とかを決めているのがCPUとRAMです. CPUは様々な計算を行うPCの心臓部で,RAMはCPUに与えられた作業場所だと思ってください.

CPUの見方

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CPUの性能は名前を見るとだいたいわかります. 有名なのはIntel Core iシリーズと AMD Ryzenシリーズです. どちらもi3,i5,i7*1Ryzen 3,Ryzen 5,Ryzen 7*2というラインナップで「3,5,7」と続いています. 長く快適に使えてオススメなのは「5,7」です. CPUの性能はPCの性能全般に影響を与えます. 例えばWordを起動してから編集画面が出てくるまでの時間はCPUの性能が高いほど早いです*3

もっと詳しいことはこちらを参考にしてください. student-notepc.com

ほかにもIntelにはCeleronPentiumやCore mもありますがヤメておいた方がいいです… AMDにもAthlonというのがありますが,こちらも同様.

RAMの見方

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RAMは先ほど申し上げた通り,CPUに与えられた作業場所で一般的に「RAM: ○○GB」のように表記されます. 「○○GB」というのは作業場所の広さを表していて,例えば「RAM 8GB」のPCではCPUは8GBぶんの作業スペースを与えられています. RAM容量が多いほどCPUは広い作業スペースが与えられるので,いろいろなことを同時にしたときにサクサク動きます. 例えばZoomを開きながらWordで作業したり,Chromeでタブをたくさん開いたりするとき,RAMが多いと快適です.

注意してほしいのは,RAMとはCPUの作業場所であってデータを保存する場所とは違います.

こちらは8GB ~ 16GB程度がいいと思います. 4GBでは少なすぎますし,32GBは使いきれないのでこれくらいがベストです.

ストレージの見方

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ストレージとはデータを保管しておく場所のことです. 表記ゆれが非常に大きいのですが,「ストレージ」以外に「HDD(SSD)」「ハードドライブ」とか呼ばれています. iPhoneの32GBとか64GBとか呼んでるのはこのストレージ容量のことですね.

ストレージの見方には二つのポイントがあります. まずは容量ですね.ノートPCでは256GBや512GBが一般的です. こちらは多い方がデータがたくさん保存できるので一般的にはいいのですが, 256GBあれば十分で,512GBもあればだいぶ余裕があります.

もう一つがストレージの種類です. 図を見てください. ストレージには大きく分けて「HDD(ハードディスク)」と「SSD(ソリッド・ステート・ドライブ)」があり,SSDの中にはさらに「SATA」と「NVMe」という区分があります.

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ストレージの分類

ストレージにはできるだけ高速なものを選ぶといいでしょう. つまり優先順位的には

NVMe > SATA >>>>>>>>>>HDD

といった感じです. HDDは読み書きが遅いのであまりオススメしません.

SSD搭載で特に何も書いていない場合はSATAです. SATAでも全然高速なので,とりあえずSSDが搭載されたモデルを選びましょう.

以上を整理すると,ストレージは256GB以上のSSDがよさそうです.

ストレージに関してはこちらで補足しています.

ueclife.hatenablog.jp

サイズ・重量の見方

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持ち運ぶ機会が多いPCはサイズのバランスが重要です. 小さいと文字が見づらいですし,大きいとカバンに入りきらないなんてこともあり得ます. PCのサイズは画面サイズを見ればだいたいわかるのですが,13インチから14インチくらいがいいでしょう. 15インチを超えてテンキーがつくモデルは大きくて重い傾向があります. CDやDVDなどを扱える光学ドライブもPC肥大化の一因です.

重量は1.5kg以下がいいでしょう. 1.2kg程度であれば非常に軽くて取り回しがいいです.

オススメPCスペックまとめ

以上を総合してどのようなスペックのPCがいいかまとめました. 価格にして新品相場8万円~20万円(中古は5万円程度~)です. 最低要件ピッタリだと上位学年でVisual Studioや3D CADなどの重いソフトを多用するようになるとつらくなってきますが, そこまで本格的にやるときはデスクトップを検討された方がいいと思います…. 性能的には5年後もネットサーフィンや動画閲覧,Officeくらいなら使えるハズ.

  • CPU: Core i5以上 or Ryzen 5以上 (Apple m1含む)
  • RAM: 8GB以上
  • ストレージ: SSDかつ250GB以上
  • 重量: 1.5kg以下
  • 画面サイズ: 13 ~ 14インチ
  • バッテリー稼働時間: 10時間以上
  • 充電ポート: Type-C対応
  • USB: 3個以上(Type-C含め)

Type-C周りの要件を追加しましたが,特に充電ポートがType-Cだと充電器の貸し借りができるので便利です. USB (Type-A)が2個,Type-Cが2個くらいで不満はないと思います.

HDMI,SDカードスロット,光学ドライブは不要です.HDMIに関しては最近のPCはType-C経由でHDMI出力ができますし,SDカードや光学ディスクは外付けで問題ありません.

Windows or Mac??

正直好みです. 今までMacを使っていた,AppleにこだわりがあるなどがなければMacはやめておいた方がいいと思うな… あ,これは私がAppleアンチだからとかではなく(いやアンチなんですけど),Macは「ちょっと踏み込んだこと」をしようとしたときの面倒くささが付きまとうためです. あとWindows PCの方がLinuxの導入が楽とかゲームにも使えるとかそういう理由もあります. なので迷うくらいならWindowsの方がいいと思います. もしMacを購入されるのであれば,上に挙げた要件のうち性能にかかわる部分は低めに見ていただいて大丈夫です.

Officeは必要?

在学中は買わなくていいです. 大学で包括ライセンス契約をしているので,学生はタダでOfficeを利用できます. Officeは普通に購入すると5万円ほど,セットPCでも2万円ほど高くつくので注意が必要です.

生協PCはダメなの?

2021年度生協PCはこちらから.

生協PCはメーカーと生協が提携して製造・販売している,生協限定モデルです. 保証が4年ついたりセットアップの面倒を見てくれる等サポートが手厚いのが安心です. 型番も専用のモノが与えられますが,基本的には市販品に生協仕様のソフトやサービスを付けただけでハードウェアに大差はありません. 例えば2021年の生協PCとなったDynabook GCX83は市販品G6ベースですが, 実勢価格での価格差は1万円 ~ 2万円程度です. サポートの内容を考えれば必ずしも「生協PCは高い」とは言えないようです.

ところが先述の通り国産PCはコスパで海外ブランドに負けやすいので,同じ性能のPCを探せばもっと安いものが見つかります. 例えば高性能モデルを謳うLet's Noteと同等の性能を有するLenovo IdeaPad Flex 550iは10万円を切る価格で販売されています.

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電通大生協,『電通大生協推奨 コンピュータセットのご案内』,p 5,2021年,https://text.univ.coop/puk/START/nus_common/webapp/data_file_im/html_file/uec/21%E4%B8%80%E8%88%AC%E7%94%9F%E5%90%91%E3%81%91%E6%8E%B2%E8%BC%89%E7%94%A8%E8%A1%A8%E7%B4%99%E3%81%A8%E3%83%91%E3%82%BD%E3%82%B3%E3%83%B3.pdf 2021年3月8日閲覧
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Lenovo通販サイトより

もちろん画面サイズなど性能にかかわらない部分の諸元が異なるので一概に比較はできませんが, より安いモデルを提供しているメーカーもあります. もし自信があるなら自分で選んでみてもいいでしょうし,身近に詳しい人がいれば相談してみるのもいいと思います.

私の見解としては生協PCは「要検討」です. 相当強力な保証も効くようですし,保証を利用する可能性があるならばそれだけの価値はあるかもしれません. もし生協PCをご購入なさるのであれば,売り切れ前にお早めに.

結語

日ごろPCになじみがない方がほとんどだと思いますが,PCって星の数ほどあるので選ぶのが難しいです. 私はそこそこの知識があると自負していますが,それでも自分の思っている通りのPCを探すのは難しいですし,そもそも「どんなPCが自分に合うのかわからない」方からすれば何を見ればいいのかわからないでしょう. 今回の記事では具体的なスペックの話を交えつつそんな方々向けに方向性をお示ししたつもりです. より本格的にソフトウェア開発をしたり,ゲームを楽しんだりする場合にはデスクトップも検討してみてください. 個別のお問い合わせがあった場合どこまで対応しようか迷っているところですが,何か不明な点がありましたらTwitter @ILoveLogicool 宛のDMかEメール kabegamikamio@gmail.com までよろしくお願いいたします.

【了】

*1:デスクトップ用にはi9もあります

*2:デスクトップ用にはRyzen 9もあります

*3:厳密にはCPU以外の要素も絡んできますが,CPUの性能が一番影響が大きいです